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No.385『チャンス』


1979年 アメリカ映画

ハル・アシュビー監督

『チャンス』(Being There)


ルネ・マグリットの絵画に出てくるような山高帽の後姿。

ピーター・セラーズ扮する主人公チャンスが、

チャップリンの“tramp“にも重なる。


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瀟洒な邸で庭師として黙々と植物の世話をするチャンス。

休憩らしき時間はテレビばかり観ている。

どうやら彼は“holy idiot“なのかとわかってくる。


チャンスが幼いころからの保護者であった邸の主が亡くなり、

中年にして初めて、彼は邸の外に一歩を踏み出すことになる。


セカンド・ロールである、

政界フィクサーの妻に扮するシャーリー・マクレーンが大熱演!


ピーセラの“静“、シャーリーの“動“、

甲乙つけがたい演技合戦。


ニーチェを下敷きに

どこか不思議なヒューマン・コメディに仕立てた、

ハル・アシュビーの秀作である。

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