top of page

No.94『エコール』

更新日:2023年5月5日

2004年 ベルギー・フランス・イギリス合作映画 ルシール・アザリロヴィック監督 (Innocence)

少女の笑い声にビクッとすることがある。 純粋で残酷で、無防備な笑い。 自分も嘗ては少女であったはずなのに、 怖れを仕舞い込んだ無防備さがこわい。

ルシール・アザリロヴィック監督が、 フランク・ヴェデキントの原作をもとにして作り上げた本作は、 ”ダーク・ファンタジー”と呼び捨てることを憚る、 とびきりの”こわい寓話”である。

エコール.jpeg
エコール (2).jpeg
エコール (3).jpeg

暗い森の中にぼんやり照らされた電灯の下を、 三つ編みに白いプリーツスカートの少女が並んで遠ざかってゆく。 こわい。 赤いリボンを髪に結んだ少女がボートを漕ぎだすと、 雨が降り始め、池の水かさが増してゆく。 こわい。

鬼才・ギャスパー・ノエのパートナーとしても知られる ルシールだが、本作の”恐怖の美学”を映画ファンの脳裏に植えつけた後、 次回作『エヴォリューション』(2015)まで、長い道程を経ることとなった。

誰が観てもわかる映画なんて、もう要らん! 観客の想像力を刺激してくれる映画にのみ、 資金を提供する出資者がもっともっといるべきだよなあ・・・ ルシール・アザリロヴィックの感性を、ぜひ応援して欲しい!

閲覧数:2回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Комментарии


bottom of page