1955年 アメリカ映画 ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督 (It’s Always Fair Weather)
スポーツはするのも観るのも苦手。 我が倅が小学校の運動会で花形になり始めた頃、 亡き父・巨泉が「美加ちゃんに似なくて良かった! 足が速いのは俺に似たんだ」なんて真顔で言っていたっけ・・・
ジーン・ケリーのダンスを観ているだけで、すっかりスポーツ鑑賞している気分。 アステアのエレガンスとは正反対の、躍動感あふれるスポーティな身のこなし。 体型はガッチリ型なのに、あれほど素早いアクロバティックな動きが出来るとは!
”ア”の項では『雨に唄えば』を観かえしたが、 ”イ”から始まる手持ちのDVDのうち、めずらしい一作をみつけた。 本作は、劇場で観た記憶がない。 ’70年代以降のリヴァイヴァル上映がなかったということか。 馴染み深い『錨を上げて』(’45)踊る大紐育』(’49)と並ぶ、 G.I.が主人公のミュージカル映画。
無事に除隊した3人の戦友が、10年後同じバーで会うことを決め、再会と相成る。 長身のダン・デイリー、中背のジーン・ケリー、小柄なマイケル・キッドはそれぞれ、TV局重役、 ボクサーのマネジャー、ハンバーガー・ショップ経営者となっている。 大輪の花を添える名ダンサー、シド・チャリシーがボクサーやトレーナーを 従えて踊るシーン、ケリーがローラースケートで、
夜のニューヨークを走り踊るシーンは見もの。 ケリーは本当に踊ること、エンタテイメントを提供することが 好きでたまらなかったんだなあと想わせる愛すべき一作。 原案は名作詞家コンビとして名高いベティ・コムデン&アドルフ・グリーン、 音楽はアンドレ・プレヴィン。
Comments