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No.59『イノセント』

更新日:2023年5月10日

1975年 イタリア・フランス合作映画 ルキノ・ヴィスコンティ監督 (L’innocente)

フェリーニを知って映画にのめり込み、 次にハマったのがヴィスコンティ。 本作は確か、靖国通りの『テアトル新宿』で 『家族の肖像』(’74)と二本立てで観たはず。

”真紅”があふれているイメージ、よく覚えている。 豪華絢爛な衣裳、カーテン、壁紙。

小物ひとつでも「本物」でないと受けつけず、 予算オーヴァー当たり前のプロデューサー泣かせであった、 貴族出身の映画作家。 10代で彼の世界を知ることが出来たのは、 我が人生に於ける宝物か。 目が肥えたというわけ。 せまりくる”真紅”のなか、 身勝手きわまりない伯爵と貞淑な妻、妖艶な愛人が絡まりあう。

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野性的で獣じみたジャンカルロ・ジャンニー二を伯爵にしつらえてしまうヴィスコンティ。 セックス・シンボルのラウラ・アントネッリを 貞淑な妻に化けさせてしまうヴィスコンティ。 『おもいでの夏』(’71)の清楚な未亡人ジェニファー・オニールを 妖艶な愛人に飾り立てるヴィスコンティ。 それらが全部はまっちゃうんだよなあ・・・ ラウラの裸体がくねるのを観て、 初めて「官能」という言葉の意味を知った。 伯爵の酷すぎる仕打ちに、男の嫉妬の怖ろしさを垣間見た。 「映画こそ人生の学校」と、淀川長治先生は宣ったっけ・・・

ヴィスコンティ作品のキャスティングには意外性があり、 映画ファンならつい、見届けたくなる。 アラン・ドロン、ヘルムート・バーガー、 バート・ランカスターまで、 容貌が気に入れば抜擢してしまう耽美派。 本作は遺作。また全作を観なおしたくなっちゃう! たとえ我が家に大スクリーンがなくてもね!

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