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No.363『台風クラブ』

執筆者の写真: 大橋美加大橋美加
1985年 日本映画
相米慎二監督『台風クラブ』

風雨にさらされても、
筍や茸みたいに
にょきにょき伸びる。
誰にもあったはずのそんな日々。

打たれても撓るだけの肉体に疲れ果てる。




緑したたる田舎町の中学3年生たち。
成長痛に憂う間もなく、
ひたすら台風の気配に総毛立つ。

長回し。奥行き。闇に目を凝らせ!
水、水、水のアーケードに
妖怪まで往き交う。

好きな曲も流れない、好きな役者も出てこないのに、
何となくまた観てしまった。

あの時代の肌のざわつきを再体験したいのかも知れない。

嵐の一夜が開けたら、世界は変わっているのだろうか。

掟破りの映画が、懐かしい。
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