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No.362『大砂塵』

執筆者の写真: 大橋美加大橋美加
1954年 アメリカ映画 ニコラス・レイ監督

『大砂塵』(Johnny Guitar)


ライヴでお客様から映画音楽のナンバーを

リクエストいただくことがあるが、

映画自体より、テーマソングが何倍も知られていたりする。

本作『大砂塵』も然り。




主題歌“ジョニー・ギター“は

名匠ヴィクター・ヤングの哀切感あふれるメロディに、

ペギー・リーが女心を忍ばせた歌詞を付け、

ラストでは彼女自身の歌が聴ける。


劇中でもスコアやギターで度々流れるので、

映画のイメージ作りにもかなり貢献している一曲と言える。


砂嵐が舞う町に佇む酒場『ヴィエンナの店』

ジョーン・クロフォードが女一人で酒場を営む

“男装の麗人“ふうな出で立ちで登場する。


長身でハンサムなスターリング・ヘイドン扮する

“Johnny Guitar“は影が薄い。

ジョーンと彼女を憎むマーセデス・マッケンブリッジとの

女同士の対決がメインとなる、異色の西部劇なのである!


50歳にならんとするジョーンの存在感ある佇まいと、

嫉妬渦巻く小母さんたるマーセデス、いやはや怖い、こわい!


妙齢の美人女優が一人も登場しない

愛憎人間ドラマという点に於いても、

1950年代に特異な位置を占めた力作と呼びたい。
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