No.362『大砂塵』大橋美加2月1日1954年 アメリカ映画 ニコラス・レイ監督『大砂塵』(Johnny Guitar)ライヴでお客様から映画音楽のナンバーをリクエストいただくことがあるが、映画自体より、テーマソングが何倍も知られていたりする。本作『大砂塵』も然り。主題歌“ジョニー・ギター“は名匠ヴィクター・ヤングの哀切感あふれるメロディに、ペギー・リーが女心を忍ばせた歌詞を付け、ラストでは彼女自身の歌が聴ける。劇中でもスコアやギターで度々流れるので、映画のイメージ作りにもかなり貢献している一曲と言える。砂嵐が舞う町に佇む酒場『ヴィエンナの店』ジョーン・クロフォードが女一人で酒場を営む“男装の麗人“ふうな出で立ちで登場する。長身でハンサムなスターリング・ヘイドン扮する“Johnny Guitar“は影が薄い。 ジョーンと彼女を憎むマーセデス・マッケンブリッジとの女同士の対決がメインとなる、異色の西部劇なのである!50歳にならんとするジョーンの存在感ある佇まいと、嫉妬渦巻く小母さんたるマーセデス、いやはや怖い、こわい!妙齢の美人女優が一人も登場しない愛憎人間ドラマという点に於いても、1950年代に特異な位置を占めた力作と呼びたい。
1954年 アメリカ映画 ニコラス・レイ監督『大砂塵』(Johnny Guitar)ライヴでお客様から映画音楽のナンバーをリクエストいただくことがあるが、映画自体より、テーマソングが何倍も知られていたりする。本作『大砂塵』も然り。主題歌“ジョニー・ギター“は名匠ヴィクター・ヤングの哀切感あふれるメロディに、ペギー・リーが女心を忍ばせた歌詞を付け、ラストでは彼女自身の歌が聴ける。劇中でもスコアやギターで度々流れるので、映画のイメージ作りにもかなり貢献している一曲と言える。砂嵐が舞う町に佇む酒場『ヴィエンナの店』ジョーン・クロフォードが女一人で酒場を営む“男装の麗人“ふうな出で立ちで登場する。長身でハンサムなスターリング・ヘイドン扮する“Johnny Guitar“は影が薄い。 ジョーンと彼女を憎むマーセデス・マッケンブリッジとの女同士の対決がメインとなる、異色の西部劇なのである!50歳にならんとするジョーンの存在感ある佇まいと、嫉妬渦巻く小母さんたるマーセデス、いやはや怖い、こわい!妙齢の美人女優が一人も登場しない愛憎人間ドラマという点に於いても、1950年代に特異な位置を占めた力作と呼びたい。
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