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執筆者の写真大橋美加

No.352『そして誰もいなくなった』

1945年 アメリカ映画 ルネ・クレール監督
『そして誰もいなくなった』
(And Then There Were None)

アガサ・クリスティの推理小説は ミドル・ティーンの頃にたくさん読んだ。
人物描写に長けていて、 謎解きだけではない人間ドラマが在る。



『そして誰もいなくなった』という題名が怖かった。
文庫本の表紙もSFみたいなイラストであったように記憶する。

フランスのルネ・クレールがハリウッドで手がけた映画版。
ユーモアあふれるクレール作品を何作も観てきたので、
この救いのない物語をどう描くのだろうかと案じたものだ。

無人島に集められた職種も年齢も異なる8人と、 邸の使用人夫婦、合わせて10人。

名作『我が道を往く』(’44)での 老神父役で知られるバリー・フィッツジェラルド、

ヒッチコック作品『レベッカ』(’40)で狂信的な侍女に扮した
ジュディス・アンダーソン、

そしてジョン・ヒューストン監督の父である 名優ウォルター・ヒューストンなどなど、

怪しむべきキャラクターが揃う。


古い童謡『10人のインディアン』の歌詞になぞらえて、 次々と起こる殺人事件。
幼いころに観た『怪奇大作戦』の挿入歌 『死神の子守唄』が彷彿となり、身震い!
不気味な唄ほどぞ~っとするものはない!
”SENSE OF HUMOUR”をもつルネ・クレールの描く ラストはさて如何に・・・
未見のかたはぜひ!
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