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執筆者の写真大橋美加

No.350『戦慄の絆』

1988年 カナダ映画 デヴィッド・クローネンバーグ監督

『戦慄の絆』(DEAD RINGERS)


デヴィッド・クローネンバーグ作品は観つづけてきたつもり。

無関心ではいられない、

唯一無二の映画作家と確信している。




本作は2回目の鑑賞で見抜けた気がする。

特殊な子宮を持つ、

ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド扮する女の存在に

惑わされるなかれ。


これは宿命の双子の物語。

まわりの女たちはメイン・テーマではない。

双子の婦人科医を演じた、

ジェレミー・アイアンズの役者冥利に尽きる。


実話に基づく驚愕のプロットと、

クローネンバーグの"臓器愛"が結びつき、

アイアンズの彫刻の如き骨格と端正な佇まいにより、

神話的悲劇の様相も呈してくる。


近年のフランソワ・オゾン作品

『2重螺旋の恋人』(2017)と観くらべるのも

映画ファンの愉しみかも。


クローネンバーグ作品は"イ"の項で

『イグジステンス』('99)を掲げてあるのでご覧あれ。


次回からは”ソ”で始まる手持ちのDVDを観なおすつもり。

うわ!これまでで最も少なく、何と16作しかない・・・!

”ア”の10分の1以下!!!!!
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