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No.328『砂の器』

1974年 日本映画 野村芳太郎監督 『砂の器』


新宿の大きな映画館で観た、忘れられない一作。


テーマソング『宿命』を作曲し、

劇中でピアノ演奏をしていたのが菅野光亮氏であり、

今や伝説となったライヴハウス『アレキサンダー』で、

当時我が母と菅野氏は毎月共演していたことを覚えている。





手掛かりのない殺人事件を、

執念で追いつめる刑事たちが辿り着く、

人間の"宿命"


深い恩義をも超えられない血縁と絆を、

限りなく映画的に表現した力作である。


加藤剛が指揮棒を振ると、オーケストラがスクリーンを揺さぶり、

遍路姿の親と子があらわれる演出の見事なこと!


怪優・加藤嘉と、天才子役・春田和秀の奇跡のコラボレイションでありながら、

観客の涙を煽り過ぎない抑制が利いている点を

特に評価したい。


風が吹き荒んでも、波が打ち寄せても、

砂の器を作り続ける少年のシルエットは、

永遠に映画ファンの心から消えることはないだろう。


耳と心に充満する旋律を遺し、 44歳で他界した菅野光亮氏に

一度だけ伴奏していただいた想い出も、永遠である。
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