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No.324『醜聞/スキャンダル』

1950年 日本映画 黒澤明監督

『醜聞/スキャンダル』


真実を貫くことの難儀さを若き黒澤が描く。


三船敏郎扮する新進画家と

山口淑子演じる人気歌手が、

あらぬ醜聞を立てられ、


志村喬扮するショボくれた弁護士が

名誉挽回をと売り込みに現われる。




ドラマの焦点がずれていき、

物語より主題重視とわかってくる。

黒澤組の名脇役・千石規子が

今作でも苦労人女性を生々しく演じ、

リアリティを添える。


"尊い犠牲"という言葉を使わずにはいられない展開が哀しいが、

桂木洋子の浮き世離れしたエンジェリックなキャラクター設定により、

安易なお涙頂戴を回避している。


「お星さまのような子なんだ」

「星が生まれるのを見た」という三船のセリフが心に残る。


一点の曇りも無いのは夜空の星だけか。

現実世界に美しいものは無いと、

黒澤は突きつけたかったのだろうか。

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