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No.319『地獄の逃避行』

1973年 アメリカ映画 テレンス・マリック監督
(Badlands)


果てしない平原に、夕日が沈み、朝日が昇る。

なぜ、涙があふれてくるのだろう。

人生は一度しかないからか。


”マジック・アワー“を教えてくれた

映画作家テレンス・マリックの、

長編第一作である。






ゴミ清掃員の25歳の男に扮するのは、

長い睫毛に縁どられた秀麗な目元のマーティン・シーン。


退屈な生活を送る15歳の少女には、

ソバカスに赤毛のシシー・スペイセク。

ともに実年齢より10歳近く若い役が似合っている。


やもめの父に扮するのは

渋いウォーレン・オーツ、

こちらはちょいと役不足。


全編を少女のナレーションで綴り、

若い二人の愚かで酷い逃避行を、

限りなく美しい景観のなかに放流するマリック。


カーラジオから流れる

ナット・キング・コールの”A Blossom Fell“で

二人がダンスするシーンが忘れられない。


「偽りの言葉で花は散る」


マリックが実際の事件を

フェアリー・テイルに仕立てたことに気づく。


「もっと別の人生があったはず」なんて台詞は、

言いたくなくなってしまうのだ。

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