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No.316『自由の幻想』

1974年 フランス映画 ルイス・ブニュエル監督

(Le fantome de la liberte)

ルイス・ブニュエルほど、マニアックでありながら、

カテゴライズしにくい映画作家はいない。

数多い作品群に共通するのは、

やはり”シュルレアリスト“たる表現か。


意識と無意識、夢と現実が混じり合っているような不可解さが、

映画に散りばめられているのだ。



殊に本作『自由の幻想』は、

こちらまでシュルレアリストになったふりでもしなくては

到底付き合えない超異色作!

ぜひとも、ブニュエル・ワールドを体験して欲しい。 やみつきになること請け合い!


風景写真がエロティック?

排泄と食事の概念が逆に?

此処に存在している子どもの誘拐事件?

ドリフの「もしも」シリーズも真っ青、 笑っちゃうしかない!

モニカ・ヴィッティ、ジャン=クロード・ブリアリ、

ミシェル・ピッコリ、ミシェル・ロンズデールなどなど、

ヨーロッパ映画界の著名俳優たちが、

奇天烈ワールドのひと駒として機能している。


ブニュエル作品はこれまで、 カ行で『哀しみのトリスターナ』(’70)

『銀河』(’69)『小間使の日記』(’64)を 紹介したので、参照あれ。


因みに、美加の夢には触覚・嗅覚・味覚が 強烈に存在するのだが、

ブニュエル中毒だからかなあ・・・(笑)


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