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No.307『審判』

1962年 フランス映画 オーソン・ウエルズ監督

(The Trial)


アンソニー・パーキンスは

ヒッチコック作品『サイコ』('60)に於ける

ノーマン・ベイツ役で最も知られる、

エキセントリックな個性を発揮した美男俳優。

甘やかな声で歌も上手く、

ジャズソングを歌ったアルバムも残している。

被害者・加害者どちらを演じても迫力があるが、

本作ではカフカの不条理劇に

翻弄される主人公を演じる。




何の前触れもなく、

突然に逮捕を宣言される主人公。

ジャンヌ・モロー、

ロミー・シュナイダーなど

実力派スター女優が脇を固め、

意味深な絡みで魅せる。


謎めいた邸でいよいよ登場する

御大オーソン・ウェルズ!

監督・脚本を手がけながら、

不気味な巨体の老弁護士を愉しげに演じ、

彼のカメラワークにつられて、

我々観客も底しれぬ闇に彷徨い込んでゆく…


唯一、光が主人公を弄ぶシーン、

肖像画家ティトレリーの鳥籠を想わせる

アトリエに光が乱舞し、

少女たちの眼と笑い声が交錯する イメージは強烈なインパクトを残す。


ウェルズといえば『市民ケーン』('41)が

余りに有名だが、

のちの映画作家たちに多くの

インスピレイションを与えたという意味では、

本作も負けていないはず!

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