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No.291『ジュリア』

1977年 アメリカ映画 フレッド・ジンネマン監督

(Julia)

寝間着姿の少女がふたり、

ジャズソング”My Blue Heaven"に合わせて踊る。

未だ胸の内に秘めたままの情熱を、言の葉で繋いでゆく。

嘗て少女であったなら、幾度でも反芻できるシーンである。

憧憬から思慕、そして敬愛に育ったはずの感情が、

いつしか命がけの献身へと発展せざるを得なくなる数奇な運命。


時代と思想の狭間で、

反ナチ危険分子としてマークされた一人の女と、

彼女のために友情と愛を捧げたもう一人の女。

ヴァネッサ・レッドグレイヴが闘士ジュリアに、

ジェーン・フォンダが実在の作家リリアン・ヘルマンに扮する。

底が浅いと言われがちな女同士の友情を、 瀬戸際までせり上げて本物にしてしまう演出。

リリアンの遣り場のない想いが観客の心を波立たせる。

男性の存在が稀薄なストーリーの中、

ダシール・ハメットに扮する ジェイソン・ロバーツの余裕ある演技も忘れがたい。

ちなみに劇中で語られるリリアンの出世作"Children's Hour”の

映画化であるオードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーン主演

『噂の二人』('61)は"ウ”の項で挙げているのでご覧あれ。

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