1955年 アメリカ映画 ビリー・ワイルダー
(The Seven Year Itch)
マリリン・モンローはご存知の通り
36歳で亡くなっているため活動期間は短いが、
美加含め彼女のファンとしては、微妙な年代を観くらべたい。
本作は20代(撮影当時28歳くらい)であり、
まだ肉付きの過ぎない完璧なボディ・ラインを楽しめる。
結婚七年目にして、
妻子をヴァカンスに送り出したばかりの中年男のもとへやってきたブロンド美女。
想像力旺盛な男という設定は
ノーマン・Z・マクロード監督『虹を掴む男』(’47)で
ダニー・ケイが演じたウォルター・ミティを彷彿とさせられる。
現実なのか、夢想なのか、いや、やはり彼女の唇は僕に触れたのか?
暑い、暑いと、ピンクのブラウスをたくしあげたり、
エアコンの前に脚を投げ出したりの、名無しのヒロイン。
地下鉄の風に白いドレスを煽られるまでもなく、セクシー・ショット全開!
1950年代にスクリーンを飾ったグラマー・ビューティーは多かれど、
コメディエンヌとしての才能に長けていたことが、
マリリン・モンローの最大の魅力と信じる。
『ナイアガラ』(’53)が出世作とされるが、
お茶目で無邪気なキャラクターが炸裂する本作こそ、
真の出世作と讃えたい!
マリリン作品は”ア"の項で『荒馬と女』(’61)
”オ"の項で『お熱いのがお好き』(’59)『王子と踊り子』(’57)
を紹介しているので、参照あれ。
Comments