2002年 アメリカ映画 ウディ・アレン監督
(Hollywood Ending)
ウディ・アレンのハリウッド嫌いは有名だが、
これほどまでの自爆ギャグは他にない!
ウディ扮する落ち目の映画監督ヴァルを返り咲かそうとする元妻エリーが、
現在の恋人であるプロデューサーやスタッフと画策する場面から映画は始まる。
思えば、30代から自虐的キャラクターを演じてきたウディ、
今さら神経症もないだろうと言いたくなるが、
な、な、なんと今回は半端じゃないハプニングに見舞われることに…
新たな仕事のストレスにより、
原因不明のまま目が見えなくなってしまったヴァル、
さて、どうやって映画を撮るのか?
活きてくるのは、スタンダップ・コメディアンであったウディの技芸!
いやいや、笑っている場合じゃない!
本作に於ける出色は、主人公の元妻エリーに扮するティア・レオーニ。
嘗ては年かさ夫ヴァルに育てられたが、
今では洗練された女性として采配を振るう姿が魅力的!
ここまで観客を振り回しておきながら 「世の夫は一度、盲目になるべきだ」
なんて開き直ってしまうウディのしたたかさには舌を巻くが、
全編にジャズソング”Too Close For Comfort“を流されては、
ロマンティックな気分にならざるを得ない。
「大好きな君のそばにいると、イイ子でいられないんだよ」
え〜っ!全部お芝居だったの~!?
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