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No.229『恋するリベラーチェ』

更新日:2023年4月12日

2013年 アメリカ映画 スティーヴン・ソダーバーグ監督 (Behind the Candelabra)

リベラーチェの名前を知ったのは、ジャズクラブに出演しはじめた時代。 共演した大先輩のピアニストたちのなかで、 ジョークめかして彼の名を口にする人たちがいた。 「この曲をこう弾くと、リベラーチェになっちゃうよね」 「うわ、あの指輪、リベラーチェみたいだな!」などなど・・・。 少なくとも、ジャズ・ミュージシャンからは 揶揄される存在かとは推察するも、いったい、どんなピアニストなのだろうかと、 想像力を膨らませたものである。 当時は写真を観ることが叶わなかったから。

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長い年月、リベラーチェの名前は忘れ去っていた。 まさか、マイケル・ダグラスの扮装により、 彼を認識することになろうとは・・・!

父・カーク・ダグラスの迫力には及ばぬ個性ながら、 プロデューサーとしても手腕を見せる俳優という イメージを持ち続けてきたが、本作で一気に見直した。 リベラーチェ役、パパには無理!マイケル、よくぞやってくれた!

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現在ではインターネットで容易に 御本人の写真を観ることができる。 うわあ、こういう人だったのねという具合。

本作では、クラシックとポピュラーを融合させたピアノ・プレイと 豪華絢爛な衣裳と舞台セットで大人気を博したリベラーチェのステージが再現される。 タイトルの”Candelabra”は彼がステージ小道具としていた枝付燭台の意味。

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原作は晩年の恋人スコット・ソーソンによるもの。 不幸な生い立ちにより、動物を愛し獣医を目指していた スコットに扮するのはマット・デイモン。 元来、素朴な風貌のデイモンにぴったりくる役柄。ブロンドが痛々しい。

虚飾の権化のようなリベラーチェが、スコットには素顔やカツラのない姿を晒し、 衰えゆく肉体に抗いつつ性愛への欲求を発散させる。 「子どもだけは欲しかった」というひとこと。 信じさせるのが役者の技量なら、成功しているのではないかな。

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