No.197『グラン・ブルー』
更新日:4月14日
1988年 フランス・イタリア合作映画 リュック・ベッソン監督 (Le Grand Bleu)
初めての日本公開時は『グレイト・ブルー』という英語タイトルだったっけ。 飯田橋の佳作座で観たはず。 なぜか『ダイ・ハード』(’88)と二本立てであり、 期待していなかった後者が図らずも派手で盛り上がり、 本作はせつなさと”青一色”だけが眼のなかに残った。
実在したフランスのフリー・ダイヴァー、 ジャック・マイヨールをモデルに 独自の青春ドラマを創りあげたリュック・ベッソン。 ジャックに扮した無垢な瞳が魅力のジャン=マルク・バール。 ジャックのライヴァルである実在のエンゾ・マイオルカを 豪快に演じたジャン・レノは、『レオン』(’94)でのブレイクを待つまでもなく、 ちょっとしたブームとなった。



今回久々に観なおして、ファースト・ロールが ロザンナ・アークエットであったと気づく。 彼女が演じたアメリカ人のジョアンナは架空の人物。 惚れたオトコを靡かせたいがために、 あまり具が入っていないようなパスタを がつがつ食べるシーンが可笑しい。
イルカはだいすきな生物だけれど、 ちょうどこの時代であったか、 翻訳家の細川直子氏と試写室でお話した際に、 「イルカを観たいなら、生息している場所へ人間が赴くべき」と 諭され納得。
近年になりジャック・マイヨールのドキュメンタリー作品に触れ、 本作とはイメージが大きく異なる人物に見えたが、 精神を病み自ら命を絶ったことを知り、ショックを受けた。 ジャックもエンゾもイルカたちも、映画の中では永遠に変わらない。
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