1958年 アメリカ映画 オーソン・ウェルズ監督 (Touch of Evil)
ファースト・ショットの長回しは、何度観てもカッコイイ! 舞台・状況・人物設定を3分余で観客に知らしめてもいる! さすが、ウェルズ!
メキシコ人の麻薬捜査官にチャールトン・ヘストン。 白人の美人妻にジャネット・リー。
ハネムーンで訪れた国境の町で、 事件に巻き込まれる主人公カップルの運命や如何に・・・ この邦題、うまく付けているよねえ!
オーソン・ウェルズは監督・脚本・出演をこなす。 巨体に脂ぎった顔をさらし、悲惨な過去をもつ刑事を スクリーンをぶち破るが如き迫力で演じる。 厭味と観るか、熱演と観るかで、評価は分かれるはず。
光と影の演出、人種間に於ける確執を見せつけ、 アクの強いヘストンの影が薄いのが笑える。 ジャネット・リーのスケープ・ゴートとなるべきしどけなさ、 マレーネ・ディートリッヒの妖しい婀娜っぽさ、女優陣が蠱惑的。
盗聴シーンからラストまでのクライマックスは圧巻! 多くの映画作家に影響を与えた、影の名作であることに間違いはない。
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