1959年 フランス・ブラジル合作映画 マルセル・カミュ監督 (Orfeu Negro)
”ク”から始まる手持ちのDVD、 珍しいフランスとブラジルの合作映画 『黒いオルフェ』を、一作目に挙げたい。 まずは主題歌について触れよう。 美加が40年以上、ステージで歌ってきた一曲でもあるから。 ルイス・ボンファが作曲した哀感あふれるメロディには、 オリジナルのポルトガル語ヴァージョン以外に、 三種類の英語歌詞がある。 ”A Day in the Life of a Fool” ”Where Did it Go”そして、 映画のイメージに近い”CARNIVAL”である。
カーニヴァルを翌日に控えたリオ・デ・ジャネイロの町に、 若い娘ユーリディスが従姉を訪ねてやってくる。 女たちにも子どもたちにも人気のあるギターの名手オルフェは、 ギリシャ神話さながらに、ユーリディスと恋に落ちる。 そして、彼女を追ってくる死神を連想させるコスチュームの男・・・
全編から聞こえてくるのは、 ブラジルの名作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンのナンバー。 物語の救いともなる、子どもたちが素晴らしい。 ラスト・シーンには、いつも笑って泣いてしまう。 破れたシャツで楽器を奏で、 魂からあふれ出るようなステップを刻む子どもたち。 「ギターで太陽を昇らせる」 何てすてきな言葉だろう!
ちなみに美加は、三種類の英語歌詞のうち、
年に一度のカーニヴァルの朝に向けて、
新しい恋の予感にときめく心を歌った
”CARNIVAL”の歌詞をうたって居り、我が生徒たちにも
「明けてゆく空に新しい恋の予感を託して歌って!」と、指導している。
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