1959年 フランス映画 ロジェ・バディム監督
(Les Liaisons Dangereuses)
セロニアス・モンクのピアノに乗って、 チェスの駒の間にキャスト名が示されるお洒落なタイトルに、 惹き込まれてしまう。 ”SNOB”という言葉の意味を、本作で知った気がする。
夭折の美男俳優ジェラール・フィリップと 多才な演技派ジャンヌ・モローが、刺激を追い求める夫婦に扮する。 ファッショナブル且つ、アート写真を想わせるショット満載!


恋の駆け引きは嫌いじゃないが、他人を巻き込むのはねえ・・・ 惚れた相手の情事を聞いて、センシャルな気分になるはずがない。 やはりこの夫婦、爛れた関係。
テーマは終始一貫しているため、音楽の貢献度が多大。 モンク、そしてアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズのジャズがなかったら、 鮮度の落ちた映画になっていたかも。
爛れた夫婦の標的となる貞淑な人妻に扮したアネット・ヴァディムは、 ブリジット・ヴァルドーと別れたヴァディム監督の 当時の妻であり、官能的な面差しが強烈な印象を残す。 セクシーで貞淑な人妻なんて想定外だから、最高にエロティック!
最後の最後で、すべてを食っちゃうジャンヌ・モロー。 やはり、”One and Only”の女優だったよなあ・・・
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