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No.169『木靴の樹』

更新日:2023年4月23日

1978年イタリア映画エルマンノ・オルミ監督 (L’albero degli Zoccoli)

二日に一句は作ろうと日々を送っているが、 俳句と切り離せない農業には全く縁のない東京っ子の身。 『NHK BS俳句王国』にゲスト出演していた時代は、 結構なコンプレックスであった。農業は、映画や絵画でしか知らない。 農民たちの佇まいだけでも知ることが出来たら。

エルマンノ・オルミ監督の出世作である本作は、 19世紀末のイタリア・ベルガモ近郊の貧しい農民たちの生活を、 実際の農民たちの姿を借りて描き尽くした力作。 カンヌのパルムドール他、数々の賞に輝いた。 ミレーの『落穂拾い』『種蒔く人』などを想わせる映像が圧巻。

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カラーでありながら色を感じられないルック。 農民たちの貧しさゆえの”色”のない日常。 ”イ”の項で紹介した、ジョン・フォード監督『怒りの葡萄』が彷彿となる。 オルミ監督は2018年に86歳で亡くなるまで、独自性のある作品を作り続けた。 晩年にアイディアあふれるアート志向の作品を遺してくれたことには、とりわけ感心する。

「映画が学校だったのね」と語ってくださった、今は亡き淀川長治先生を想い出す。 農民映画に駄作なし、炭鉱映画に駄作なし! 知らなくたって、いいじゃないか! 映画から学び、感じとれることはたくさん、沢山あるはず!

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