1971年 アメリカ映画 クリント・イーストウッド監督
(Play Misty For Me)
エロール・ガーナーが作曲した”MISTY”は、 ステージで何回歌っただろうか。 リクエストも多い人気の高いジャズ・テューン。 「私のためにミスティをかけて」という原題を持つ本作は、 ”MISTY”という歌曲を知るまえに観たはず。 子どもの頃にテレビの映画番組で観て、とにかく、怖かった。 犯人の女が、怖くて哀れに思えた。
大スターであり、名匠であるクリント・イーストウッドの記念すべき 監督第一作である本作は、若い頃にジャズ・ピアニストであった ジャズ通として知られるイーストウッドの、ジャズ愛に満ち満ちた監督デビュー作。 女性関係にだらしない人気DJに扮するイーストウッド。身長193センチのハンサム・ガイ、 自らモテる男を演じるが、カッコイイばかりとはいかない展開。
女ストーカーに扮したジェシカ・ウォルターは迫真の演技で、夢に出そうな怖さ! 後年にヒットした『危険な情事』(’87)は、 殆ど本作をリメイクしているとしか思えない。 モンタレー・ジャズ・フェスティヴァルの様子、 あ!キャノンボールがソプラノ・サックス吹いている! ロバータ・フラックのヒット曲 ”First Time Ever I Saw Your Face”も 滝の袂の官能的なラヴ・シーンでフィーチュアされる。
バーのマスターに扮する、『ダーティ・ハリー』(’71)で知られる
ドン・シーゲル監督の名演(?)も見もの。
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