top of page

No.164『黄色いリボン』

更新日:4月22日

1949年 アメリカ映画 ジョン・フォード監督 (She Wore a Yellow Ribbon)

亡き最愛の祖母は、マーサ三宅の母であったのだが(笑)、 洋楽に疎かった。 明治の終わりに生まれ、若くして満州に渡った苦労人であり、 祖母との想い出に登場するのは、時代劇と懐メロのみ。 祖母の口からすべり出た洋楽と言えば、 本作『黄色いリボン』のテーマソングだけ、それも片言の歌詞だったっけ。 それほどに、このお世辞にも”カッコイイ”とは言えないテーマソングは、 日本人の心にも浸透していたのだろう。

ジョン・フォードの”騎兵隊三部作”のうち、唯一のカラー作品であり、 その意図はタイトルにも見てとれる。 ジョーン・ドリュー扮する少佐の姪オリヴィアが 髪に付けている黄色いリボンを意味しているからである。 退役間近の大尉に扮するジョン・ウェインは、傍観者的な部分も担い、 フォード作品に於ける他の西部劇とは少し異なる立ち位置。

黄色いリボン.jpeg
黄色いリボン (2).jpeg

何十年ぶりに観なおし、改めて撮影の凄さに唸る。 馬の走るシーンの迫力、72年まえの作品だからねえ!凄すぎる。 西部劇で女性が演じる花形は、酒場女(娼婦)であるが、 本作では堅気の女性しか登場しない。 オリヴィアと彼女の叔母(少佐夫人)に扮した 渋い脇役ミルドレッド・ナットウィックであり、 オリヴィアの行く末を示唆。 闘いと略奪が繰り返され、 現在の文明社会があることは否定しようがないが、 任務を遂行した男たちの陰に居た女たちの姿、 秤にかけて愛する男を見極め、ささやかな倖せを築いてきた 女たちの狡さが垣間見える、フォード異色の西部劇ではないだろうか。

#ジョンフォード #マーサ三宅 #ミルドレッドナットウィック #mikaohashi #シネマフルデイズ #ジョンウェイン #大橋美加

閲覧数:0回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page