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No.148『神々の深き欲望』

更新日:2023年4月24日

1968年 日本映画 今村昌平監督 ショッキングな映画だった。呆然とした。 確か銀座にあった名画座『並木座』で観たと記憶している。 若い東京っ子が初体験した、大自然の中の、生々しい”生”と”性”の物語。

”クラゲ島”と呼ばれる現代文明から隔絶された南海の孤島を舞台に、 神話の伝統を受け継いで生活する島人たちの姿が、デフォルメもされながら描かれる。

三國連太郎、嵐寛寿郎、加藤嘉、浜村淳など、アクの強いお歴々が居並ぶが、 何といっても場をさらうのは、知的障害のある娘・トリ子に扮した沖山秀子。 浅黒い肌と鋭い瞳、肉体美を曝け出し、文字通りの体当たり演技を見せていた。

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オールロケの迫力、人知を超えた力に突き動かされてゆく物語、 そして押し寄せる、虚無感。 神は何のために人間を作られたのか?人間のすべきことは何であるのか? 真剣に考えさせられる映画は、決して多くはない。

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『並木座』での本作鑑賞と前後する1982年ごろであったか、 当時の応援者に連れられて、沖山秀子(敬称略)のステージに接したことがある。 たしか下北沢のライヴハウスで、ピアニストは 美加自身も何度か共演したことのあるリッチャン(遠藤律子・敬称略)だった。 「精神病院入退院7回、自殺未遂3回、 そんなアタシの人生とはもうオサラバ、 ”Bye Bye Blackbird”」と前振りし、 沖山秀子は歌い出した。 トリ子から10数年後、随分と大きな体つきとなっていた。 その応援者も沖山秀子も、もうこの世の人ではない。 本作を観るたびに、あのライヴハウスの空気をも、 想い起こし続けるのだろうな・・・   

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