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No.145『狩人の夜』

1955年 アメリカ映画 チャールズ・ロートン監督 (The Night of the Hunter)

奇妙な映画なのである。 ”BIZARRE”というべきか。 今回、何十年ぶりで観なおしたが、 その印象は変わらない。 子どもが主人公という形がとられ、 お伽話の設えがあるのだけれど、 一方では、ロバート・ミッチャム扮する 不気味な悪党の影に、 徹底して支配されているのだ。 右手の指に”LOVE” 左手の指に”HATE”と刺青を施したこの男は 福音伝道師を名乗り、 町から町へと、災いをもたらす。 とにかく、ミッチャムの怖さが脅威的!

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不幸を背負いこむ女が当たり役のシェリー・ウィンタース、 サイレント映画の”花”リリアン・ギッシュも登場、 英国の演技派チャールズ・ロートンが 監督を務めたことで得られたキャスティング。

モノクローム映像が、ファンタスティック。 小舟で逃避行する幼い兄妹を見守る小動物たちのショットも幻想的。 こんな映画は、1950年代のハリウッドには本作しか存在しないはず。

不思議な不条理の世界を体験して欲しい。

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