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No.131『哀しみのトリスターナ』

更新日:2023年4月25日

1969年 スペイン・イタリア・フランス合作映画  ルイス・ブニュエル監督 (Tristana)

ルイス・ブニュエル作品の”奇妙”な魅力を、何と表現すればいいのだろう。 フェリーニ、ヴィスコンティ、ベルイマンを始めとして、 敬愛する映画作家は枚挙に暇がない。 ブニュエル作品も我が人生になくてはならないが、すこしニュアンスが違う。 スペイン、メキシコ、フランス、アメリカなどなど、 様々な国で作品を発表してきた多作家といえるブニュエルは、 ”アーティスト”と”職人”という二つの顔を持つ、 稀有な存在であったのかも知れない。 超娯楽作品を撮っても、何処か”奇妙”なのが、ブニュエル映画。 それが撮影のトリックにあるのだと教えてくれたのは、 我が影響下で映画通となった倅。いささか悔しい。

ブニュエルがカトリーヌ・ドヌーヴを起用した本作は、 ’80年代に特別上映か何かで劇場で観た。パンフレットも大切にとってある。 ドヌーヴ扮する、親を亡くした美しい娘トリスターナを養女にするのは、 フェルナンド・レイ扮するドン・ロペ。

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感謝が憎悪に変わるとき。欲望が慈愛に変わるとき。 ブニュエルは体裁を繕わず、只々、物語を突きつける。 淡々と演じる個性の強い俳優たち。 否が応でも受け入れざるを得ないのは観客。

ドヌーヴは同じくブニュエル作品『昼顔』(’67)でも、 運命に翻弄される若き人妻を淡々と演じたが、 本作のラストで見せる凄味は絶品。まだ、20代だからねえ! フェルナンド・レイはブニュエルの遺作まで お気に入り俳優として重宝されたが、 ハリウッドでもオスカー作品『フレンチ・コネクション』(’71)シリーズで 存在感を示したクセ者役者。我が家では”髭”と呼んでいる!

教会の鐘楼で揺れるのは・・・? トリスターナの悪夢、今夜の夢に出てきそう!

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