1956年 アメリカ映画 ウォルター・ラング監督 (The King and I)
マーガレット・ランドンが1944年に発表した小説をベースにした映画は三作観た。
アイリーン・ダン、レックス・ハリソン主演『アンナとシャム王』(’46)はVHSで持っている。 ジョディ・フォスター、チョウ・ユンファ主演 『アンナと王様』(’99)は、リアル・タイムで試写室で観た。 そして本作、デボラ・カー、ユル・ブリンナー主演の ミュージカル版『王様と私』(’56)を、今回久々に観なおし、 よくぞ、ミュージカルにしてくれた!と、改めて感じた。
1860年代、ひとり息子を抱える未亡人の英国女性アンナが シャム王に招かれ、宮廷の家庭教師となる。 デボラ・カーは知的で上品な美人役がぴったりの女優であったが、 ストイックな風情に逆に色気を醸し出す個性あり。 エキゾティックな美男であるユル・ブリンナーにはピュアな 少年ぽさがあり、二人が並ぶと、類型のない”画”になるのだ。 英国大使を招いての晩餐会でのアンナの衣裳とビーズのシニヨン、 何度観ても胸がときめく!
歌曲はロジャース&ハマースタイン。ダンス・シーンに流れる
”Shall We Dance”ほか、”Getting to Know You” ”Hello Young Lovers”
などなど、佳曲が目白押し。
デボラ・カーの歌は、ナタリー・ウッドやオードリー・ヘプバーンの吹き替えも手がけた
マーニ・ニクソンだが、陰の立役者であったマーニの名前に光を与えた
デボラ・カーのエピソードをドキュメンタリー作品
『ハリウッドを救った歌声~
史上最強のゴーストシンガーと呼ばれた女』を観て知り、
顔だけでなく心も美しいひとだったんだなあと感動したことを想い出す。
これは恋だったんだ。こんな恋もいいなあと思う。
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