1948年 イギリス映画 マイケル・パウエル、
エメリック・プレスバーガー監督
(The Red Shoes)
”BALLERINA”という曲がある。 ミディアム・テンポで快活にスウィングする ナット・キング・コールの名唱が忘れ難い。
「恋も捨てて踊り続けるバレリーナよ! さあ、観客が君を待っている!」という内容。
誰かを応援する喜びと、期待をずっしりと背負う誰か。 両者は永遠に相容れないのかも知れない。
何十年ぶりで『赤い靴』を観た。 アンデルセンの童話をもとに、 プリマを目指す娘の愛と葛藤が渦巻くシリアス劇。
主演のモイラ・シアラーはスコットランドのバレエ・ダンサーであり、 本作で映画初主演し、有名女優となった。
ドリー・フェイスの八頭身美人だが、 どっしりと伸びた脚は昨今のモデル出身女優とは大違いで、 筋金入りの逞しさ。
ストーリーは常套的だが、 アンデルセンの原作をなぞるバレエ・シーンはスペクタクル!
マーティン・スコセッシ監督の尽力によるデジタル・リマスター版で、 バレエと愛憎の世界に耽溺してみては?
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