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No.3『秋のソナタ』

更新日:2023年4月12日

1978年 スウェーデン映画 イングマール・ベルイマン監督 ( Höstsonaten、英語: Autumn Sonata) 初めて本作を観た時のことを想起すると、冷や汗が出る。 女性にとって永遠のテーマである、母と娘の物語であるから。 そして本作は、大女優イングリッド・バーグマンの 劇場用長編映画としての遺作となるから。 }

バーグマン扮する、世界的に活躍してきたコンサート・ピアニストが ノルウェイ北部の村に住む娘の家にやってくる。 63歳にして、すらりとスタイルが良く、 コートとスラックスが似合う華やかな 母親シャルロッテ。 迎えるのはリヴ・ウルマン扮する四十路に近い娘エヴァ。 年かさの牧師である夫と静かな暮らしをしている。

ウルマンはベルインマン監督の公私に渡るパートナーでもあった、 やはり国際派女優。バーグマンほどの美人ではないが、 ”美人役”も随分とこなしてきた女優。 本作では髪型や眼鏡により、母に比べて見劣りする役どころである。

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7年ぶりの再会を果たした母娘の心の”澱”が焙り出されてゆく。 クローズ・アップを多用した二人の名女優の丁々発止は、 まばたきも出来ないほどの緊張感のうち、あっという間にループに陥る。

イングリッド・バーグマンは本作で渾身の力演を見せたあと、 1982年に67歳で亡くなった。 思えば彼女自身も夫と娘を残し、ロベルト・ロッセリーニ監督との恋に走り、 4人の子をもうけ、さらに別の男性と結婚した”母”である。 「年をとることは怖くない。年をとって演じられる 素敵な役があるかということのほうが心配」と語ったバーグマン。 最後の長編映画である本作で、最も自分を曝け出せる役を演じきったような気がする。

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