大橋美加のシネマフル・デイズ
1986年 アメリカ映画 ジョン・ランディス監督
(Three Amigos)
ハリウッドに於けるコメディの歴史は古いが、
同時代的なコメディ映画の名手と言えば、間違いなくジョン・ランディス!
”オ”の項ではホラー要素も濃いコメディ『狼男アメリカン』(’81)を紹介したが、
『サボテン・ブラザース』はタイトル・バックから大笑い!
スティーヴ・マーティン、チェビー・チェイス、マーティン・ショートの
”Three Comedians”が、超ハデなソンブレロをかぶり、
原題にある”Three Amigos”として登場、
サイレント映画時代の冒険活劇を見せてくれるのだから!
落ち目のサイレント映画スターである3人は仕事を干され、
ひょんなことからメキシコの村へ行くハメになる。
現地の美女に頼られ、あとに引けない状況に・・・
ランディス作品なら音楽使いも期待大であるが、
本作ではシニカルな鬼才ランディ・ニューマンが音楽と、
”Singing Bush”に扮して(?)くれる。
スティーヴ・マーティンとマーティン・ショートが歌い踊る
”My Little Buttercup”
そして、ミュージシャン出身であるチェビー・チェイスの美声も聴ける
”Blue Shadows”など、セミ・ミュージカル風の演出も楽しめる。
そう、馬まで歌っちゃう!
虚像は実像になれるのか?
劇中劇とも受け取れる、ラストが意味深。
ヒーローが存在しなくとも、正義は勝つ・・・!
そんな言葉を信じたくなる、爆笑コメディである。
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