1964年 伊・仏 合作映画 ヴィットリオ・デ・シーカ監督
（Matrimonio all’italiana）
ソフィア・ローレンとマルチェッロ・マストロヤン二主演作 『ひまわり』（1970）のテーマソングはライヴでよくリクエストされる、
ヘンリー・マンシーニ作曲”Loss of Love”
悲恋物語を彷彿とさせるマイナー・キイであり、 日本人うけする一曲。
デ・シーカが遡ること6年前に、 同コンビで手がけたのが『ああ結婚』である。
ソフィア・ローレンは目の下にクマを作ったやつれた姿で登場する。 マルチェッロはと言えば、ボタン穴にカーネーションを刺し、
ピンクの女帽子をかぶって姿を見せる。 果たしてこの二人に、どんな経緯が・・・？
娘時代から苦労を背負いこんだ女と、 身勝手きわまりない男との22年間が、 フラッシュ・バックを織り交ぜながら、
コミカルにカラフルに繰り広げられる。 ”腐れ縁”と言い捨てればそれまで。 女の意地を果たすソフィア・ローレンに喝采！
「涙は本当に幸せを知っている人が流すもの」という台詞は忘れ難い。
17歳から39歳までを演じ分け、ガーター・ベルトから 花嫁衣裳まで見せてくれたソフィア・ローレン。
飄々と受け流すマルチェッロは芸達者のひとことに尽きる。
ソフィア＆マルチェッロがのちに共演した エットレ・スコーラ監督作品『特別な一日』（1984）は、 イタリアの大スター・コンビの集大成とも言うべき名作である。 そういえば、チネチッタ撮影所でスコーラ監督とお会いしたっけ！
その話はまた、後日に。
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